ロッテ百貨店が 8月25日 ロッテ・アートウィーク 2026 を発表した。記事はおおむね「6つの展覧会, 9月23日まで」とまとめている。ところが同じ日に出た報道を並べて数えてみると、 数が合わない。 終了日が媒体ごとに違う。実際の会期は9月23日をはるかに越える。どの展覧会がどの店舗で、いつまで開かれるのかをひとつずつ確認し、表に移した。
- 発表: 2026.08.25 ・ロッテ百貨店 本店・蚕室店・仁川店
- 報道は「6つの展覧会」とするが、記事に名の出た展覧会を数えると 7つ
- 終了日が 媒体ごとに違う ・9月23日(イーデイリー)vs 9月25日(ヘラルド経済)
- 大事なのはそこではない。 個展三つは10月22日・11月2日まで 続く
- いちばん遅く終わる展覧会: キム・サンヨル(本店)・クォン・オサン(蚕室店)11月2日
- 観覧料は 公開された資料に記載がない
- 本店は明洞・乙支路入口圏 ・徒歩で SUE GALLERYまで続けて見られる
ロッテ・アートウィークとは何で、いつまでやるのか
ロッテ百貨店が 本店・蚕室店・仁川店を舞台にひらく展覧会プロジェクトである。開始日は 8月25日で同じだ。ところが 終了日の表記が媒体ごとに違う。 イーデイリーは「今月25日から来る 9月23日まで」、ヘラルド経済は「9月25日まで開かれる」と書いた。どちらかに決めず、両方を記す。出典:イーデイリー 2026.8.25 08:24 ・ヘラルド経済 2026.8.25 09:04 — 対照はSUE GALLERY
じつはこの終了日に大きな意味はない。 個々の展覧会の会期のほうが、アートウィークの期間よりずっと長い。 「アートウィーク」は9月の繁忙期をねらった 催しの名である。そこに束ねられた展覧会は、それぞれの日程で動いている。
なぜ9月なのかははっきりしている。9月2日にCOEXで Kiaf・フリーズ・ソウルがひらく。同じ週にソウル全域が美術で埋まるだろう。百貨店の立場からすれば、美術を見に出てきた人がもっとも動く月である。
展覧会は正確に何本で、どこで開かれるのか
報道は「計6つの展覧会」としている。ところが同じ記事に 名の出ている展覧会を数えると7つだ。個展4つ(シム・ムンソプ、キム・サンヨル、クォン・オサン、キム・ウジン)、協働展《フェイス・トゥ・フェイス》、LEE.Kほか6人の特別展、版画・造形展《趣味の蒐集》。特別展や版画展を別に数えなかったものと見える。公式の説明はまだない。出典:イーデイリー・ヘラルド経済 2026.8.25 報道に列挙された展覧会名 — 集計はSUE GALLERY
| 展覧会 | 店舗・階 | 会期 |
|---|---|---|
| キム・サンヨル 個展 | 本店 | 8.25 – 11.2 |
| クォン・オサン 《存在のかけら》 | 蚕室 エビニュエル | 8.25 – 11.2 |
| シム・ムンソプ 個展 | 蚕室店 | 9.1 – 10.22 |
| キム・ウジン 《誰にでも、ユートピア》 | 仁川店 | 8.25 – 9.23 |
| 吉田ユニ × キム・ヨンジュン《フェイス・トゥ・フェイス》 日韓国交60周年 協働 | 本店9階 | 9.1 – 9.20 |
| 《趣味の蒐集》 キム・ファンギ、パク・ソボら巨匠13人 + キム・オク、チョン・ヒョンホの造形物 | 本店2–6階 買い物動線 | 会期の記載なし |
| LEE.Kほか6人 特別展 | 本店(階の記載なし) | 会期の記載なし |
出典:イーデイリー・ヘラルド経済 2026.8.25 報道。灰色のマスは、公開された資料に記載のない項目である。勝手に埋めていない。
役割が分かれている。 個展は彫刻と絵画、, 版画展は所蔵向け、, 協働展は話題づくりである。目を引くのは版画展《趣味の蒐集》だ。展示室ではなく 2階から6階までの買い物動線全体に掛かる。見に来た人ではなく 通りすがりの人をねらった配置である。
「9月23日」を過ぎたら全部終わるのか
いや。9月23日に実際に終わるのは キム・ウジン個展(仁川店) ひとつだけである。 キム・サンヨル(本店)とクォン・オサン(蚕室店)は11月2日まで、シム・ムンソプ(蚕室店)は10月22日まで 続く。《フェイス・トゥ・フェイス》はそれより早い 9月20日に閉じる。出典:ヘラルド経済 2026.8.25 報道の展覧会別会期表記 — 対照・整理はSUE GALLERY
「アートウィークが終わる前に行かなければ」という言い方は、おおむね当たらない。 9月に急ぐべきものは二つだけだ。 9月20日に閉じる《フェイス・トゥ・フェイス》と、9月23日に閉じるキム・ウジン個展。残りはフリーズの人波が引いた 10月にゆっくり 見るほうがいい。
明洞の本店では何が見られるのか
本店で確認できる展覧会は 三つである。 キム・サンヨル個展(8.25–11.2), 9階《フェイス・トゥ・フェイス》(9.1–9.20), 2–6階の買い物動線の《趣味の蒐集》。LEE.Kほか6人の特別展も本店であわせて公開されるというが、階と会期の記載はない。出典:イーデイリー・ヘラルド経済 2026.8.25 報道
百貨店はなぜ絵を掛けるのか。《趣味の蒐集》には キム・ファンギ、パク・ソボを含む巨匠 13人の代表作が掛かる。この二人がどういう位置にいる作家なのか気になるなら タンセクファ(単色画)とは?をあわせて見ると文脈がつかめる。
《フェイス・トゥ・フェイス》は日本のアートディレクター 吉田ユニと写真家 キム・ヨンジュンの協働である。 日韓国交60周年 の記念展だ。9月1日から20日まで 20日間だけ ひらく。本店でひとつだけ見るなら、こちらが急ぎである。
観覧料はいくらか
入場券を売る展覧会ではない。 ロッテギャラリーの公式案内は 会期・時間・会場・作家 の四項目だけである。観覧料の項目も、予約の窓口もサイトにない。百貨店がひらく時間にその階へ上がればいい。出典:ロッテギャラリー公式 展覧会案内・展覧会詳細ページ(lotteshopping.com/gallery、2026.8.26 確認)
代わりに見ておくべきは 階と開く時間である。本店のロッテギャラリーは エビニュエル1〜4階にあり、平日10:30–20:00、金曜から日曜は10:30–20:30にひらく。蚕室店は ワールドタワー エビニュエル・アートホール6階で、平日・週末とも10:30–19:00である。休業日は百貨店の休業日に従う。美術館のように月曜に休まないということだ。
| 店舗 | 場所 | 開廊時間 | お問い合わせ |
|---|---|---|---|
| 本店 | エビニュエル 1F〜4F | 平日 10:30–20:00 金〜日 10:30–20:30 | 1577-0001 |
| 蚕室店 | ワールドタワー エビニュエル・アートホール 6F | 平日・週末 10:30–19:00 | 02-3213-2606 |
出典:ロッテギャラリー公式 展覧会案内(2026.8.26 確認)。休業日は各店舗の百貨店休業日と同じ。
公開されている特典もある。ロッテ百貨店は、主要作家4人の代表作を収めた ポストカード・ステッカーのギフトパックを配ると発表した。 本店と仁川店は8月25日から、蚕室店は9月1日からである。ロッテ百貨店モールでは プリント・ベーカリーと協働したポスター・グッズを販売する。
百貨店が美術の展覧会をひらく理由は何か
ロッテ百貨店は 「リテール・アート・プラットフォーム」という言葉で説明する。キム・ジュンセ ブランディング部門長は「買い物を越えて芸術を享受するリテール・アート・プラットフォームを目指し、多様なアートコンテンツを紹介している」とし、「美術愛好家が待ちわびる9月を迎え、国内外を代表する巨匠の名品を、年間で最大規模でご用意した」と述べた。出典:キム・ジュンセ ロッテ百貨店ブランディング部門長の発言、イーデイリー・ヘラルド経済 2026.8.25 報道より引用
展示室を別につくらなかった。 買い物動線の上に作品を掛けた。 美術を見に来た人より 見るつもりのなかった人をねらった配置である。版画展を入れてグッズを売るのも同じ文脈だ。鑑賞から所蔵までの距離を短くしようとしている。
展示室もなく買い物動線に掛ける理由は何だろうか。百貨店の展覧会は 動線の上ですれ違うように 見る。ギャラリーの展覧会は ひとりの作家の世界のなかにとどまらせる。 どちらが良い悪いの問題ではない。していること自体が違うだけだ。
本店へ行ったついでに、近くで何が見られるのか
ロッテ百貨店本店は 明洞・乙支路入口圏にある。歩いて行ける距離に SUE GALLERYがある。 月〜日 11:00–19:00、入場料なしで若手作家の個展をひらく。出典:SUE GALLERY 開廊案内
巨匠13人の版画を見たあとに いま描いている人の原画を見ると、二つの展覧会が互いを説明してくれる。名の定まった作品とまだ定まっていない作品の値がどう違うのかは 若手作家の作品の買い方で扱う。
買い物に行って絵の前で立ち止まる日がある。あなたにその日が来ても、急がなくていい。11月まで掛かっている。
同じ週にフリーズ・ウィークが重なる。チケットなしで夜にギャラリーを回る方法は ネイバーフッド・ナイト タイムテーブルに、美術館のほうは フリーズ・ウィークに見ておきたいソウルの美術館の展覧会にまとめてある。明洞だけ回りたいなら 明洞・無料で見られる展覧会ガイド、ソウル全域は ソウルの展覧会おすすめがある。 開催中の展覧会と アクセスもここにある。
よくあるご質問
- ロッテ・アートウィーク 2026 はいつからいつまでですか。
- 2026年8月25日開始で、終了日は資料によって異なります。イーデイリーは9月23日まで、ヘラルド経済は9月25日までと記しました。ただし個々の展覧会はそれより長く、キム・サンヨル・クォン・オサンの個展は11月2日、シム・ムンソプの個展は10月22日まで続きます。
- どの店舗で開かれますか。
- ロッテ百貨店の本店、蚕室店、仁川店の三か所です。本店ではキム・サンヨル個展と9階《フェイス・トゥ・フェイス》、2〜6階の版画展《趣味の蒐集》を、蚕室店ではクォン・オサン《存在のかけら》とシム・ムンソプ個展を、仁川店ではキム・ウジン《誰にでも、ユートピア》をご覧いただけます。
- 9月中に必ず見ておくべき展覧会は何ですか。
- 二つです。本店9階の《フェイス・トゥ・フェイス》が9月20日に閉じ、仁川店のキム・ウジン個展が9月23日に閉じます。キム・サンヨル・クォン・オサン・シム・ムンソプの個展は10月と11月まで続くので、急ぐ必要はありません。
- 観覧料はかかりますか。
- 入場券を売る展覧会ではありません。ロッテギャラリーの公式案内には会期・時間・会場・作家の四項目だけがあり、観覧料や予約の項目はありません。百貨店がひらく時間に該当の階へ上がってください。本店のロッテギャラリーはエビニュエル1〜4階で平日10:30–20:00、金〜日10:30–20:30、蚕室店はワールドタワー エビニュエル・アートホール6階で10:30–19:00です。
- 《趣味の蒐集》にはどんな作家が出ますか。
- キム・ファンギ、パク・ソボを含む韓国美術の巨匠13人の代表作と、キム・オク、チョン・ヒョンホの造形物が紹介されます。本店2階から6階までの買い物動線全般に掛かり、作品の所蔵を望む来場者をねらった版画中心の構成です。