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イ・ジウォン

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イ・ジウォン
《記憶の肌理 時間の色》
Q—— 自己紹介をお願いします。

私は弘益大学校で東洋画の学士・修士課程を専攻しました。制作の中心には、伝統的な絵画の言語を現代的に解釈しようとする試みがあります。とくに女性の生とアイデンティティを象徴するオブジェである「テンギ(髪紐)」と「チャンノン(箪笥)」を軸に、失われゆく伝統の感性と現代の美学が共存する絵画を探究しています。

伝統的な題材を今日のまなざしであらためて見つめ、過去の情緒がどのように現在の視覚言語へ移りうるのかを、いつも考えています。

Q—— 作品世界をもう少し具体的に説明していただけますか。

私の仕事は東洋画の筆法、民画の象徴性、山水画の空間構成の原理を土台としています。ただし素材は、伝統的な韓紙と水墨ではなくカンヴァスとアクリルを使います。

本展は三作目のシリーズで、これまでは伝統的な器皿折枝画を描いてきましたが、今回はより構造的で明確なかたちへと広げ、鮮明な色彩と端正な直線構成を試みました。

これは伝統的な静物と山水の美意識を現代的な造形感覚へ広げるための新しい試みであり、東洋絵画の精神性と現代絵画の平面が共存する画面構造を築こうとしたものです。

Q—— こうした主題に関心をもたれた特別なきっかけはありますか。

幼い頃、私のまわりにはいつも箪笥、櫃、テンギといった伝統的なオブジェがありました。

とくに箪笥は、女の子が生まれると桐を植え、成長して婚礼を挙げるときにその木で箪笥をつくって持たせるという風習に由来します。そのなかには、ひとりの人生と家族の情緒がそのまま込められていました。

私はその事物の時間性と象徴性に魅了されました。箪笥という物のなかには、女性が成長し独立していく過程の愛と記憶が凝縮されていると感じたのです。だから自分の絵画のなかで、その物語をあらためて広げたいと思いました。

Q—— 本展の主題はどのように定義できるでしょうか。

本展は、伝統的なオブジェであるテンギと箪笥を現代的な感覚で再解釈した作品で構成されています。

テンギはかつて女性のつつましさと社会的役割を象徴しましたが、今日では個性と自律性、美意識を表す象徴へと変わりました。

箪笥はいまなお記憶と時間の器として存在し、そのなかには過去の情緒と家族の歴史がそのまま残っています。

私はこの二つのオブジェを通して、伝統と現代、女性性と社会性、過去と現在の交差点を探究しようとしました。

Q—— 作品を通して来場者に伝えたいメッセージがあれば。

私たちの日常は、実は芸術から遠く離れてはいません。

伝統的なオブジェは産業化以降しだいに姿を消していますが、そこに込められた感情と美学はいまも有効です。

私は東洋絵画のまなざしでこうしたオブジェをあらためて見つめ、現代絵画の言葉で組み立て直すことで、失われゆく感性と文化を今日の感受性で蘇らせたいと思っています。

それが私の仕事のもっとも重要な出発点であり、目標です。

Q—— これからの芸術的な目標は何でしょうか。

これからも、個人的な記憶と社会的な伝統が接する境界の領域を、地道に探究していくつもりです。

そして韓国の伝統絵画の精神が現代美術のなかで新しい構造として機能しうる方法を、視覚的に示すことが私の究極の目標です。

Q—— 最後に、本展を訪れる方へひとことお願いします。

本展は私にとって「記憶をあらためて取り出し、現在の光で照らす過程」でした。

ご覧になる方にも、作品を通してそれぞれの記憶のなかの事物と感情を思い浮かべていただけたら、それだけで本展は完成すると思います。

略歴

弘益大学校 東洋画科 学士・修士

現在 大邱アートウェイ・レジデンシー入居

ニューヨーク・チェルシー ブリッジ・アートショー ブース作家選出

達西アートセンター 新進作家選出、

釜山・影島文化芸術会館 新進作家選出

個展

2025 アルファギャラリー 個展

2024 SUE GALLERY 個展ほか多数

2024 The eternal journey、鍾路タワー パブリックギャラリー、ソウル

2022 若き座標の夢、達西アートセンター、大邱

2022 拡張する自然、ゴルフゾン・ジョイマル、大田

2021 前兆、達川芸術創作空間、大邱

そのほか個展・グループ展多数

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展覧会名

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イ・ジウォン〈記憶の肌理、時間の色〉

📅

会期

| 2025年10月18日 – 10月28日

10:30 – 18:30

📍

会場

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SUE GALLERY:ソウル特別市 中区 南山洞2街 24-9

お問い合わせ:+82-10-3016-5140